岩手で育てたフランス赤鶏
海を越えて、フランス赤鶏がやって来る。
グルメの国フランスの赤鶏の血統をもったアマタケの鶏は、赤鶏特有の旨みとコクがあります。それは、アマタケは、赤鶏の育種では世界的に最も優れた実績のあるフランスの育種会社Hubbard社から原種鶏を直輸入しているからです。原種鶏のヒナが、はるばる海を越えて、フランスからやって来ます。
2004年、このフランスの赤鶏と日本の白鶏が、岩手のすみっこにある小さな農場で出会ったのです。おいしい鶏が生まれる物語の始まりです。フランスの赤ラベル種特有の旨みとコクの豊かさはそのままに、日本人の口に合うやわらかな食感を持ち合わせた鶏が生まれました。
ガタガタした砂利道は、守るため。
フランスからやってくる鶏たちの鶏舎には、限られた社員しか近づくことができません。空港から直接運んで来た雛の鶏たちを2週間隔離された環境で見守ります。種鶏を見守り続ける社員には、長い間に培ってきた豊富な知識と経験が必要です。一歩も外に出ず、ひたすら種鶏を見守り育てるのです。山の奥へと続く緑に囲まれた砂利道を上っていくと、その小さな鶏舎が見えてきます。
アマタケは、自社の検疫舍を持っています。これも国内では珍しいことです。一羽一羽を慎重に検査することによって、海外からの病気を持ち込まないようにしています。国内防疫の基本は隔離する事です。照射時間が長い南向きの斜面であること、水が豊富である必要があります。ここは、市内で最も水量が豊富で水質の良い場所です。鶏舎への道には野生のシカが戯れる姿によく出会います。
抗生物質オールフリー。
安心・安全に絶対的にこだわるアマタケが実現したのは、抗生物質や合成抗菌剤を使わずに鶏を育てること。それは、1999年、鶏の無薬飼育という発想自体、誰も考える人がいなかった時代のこと。初めはノウハウも何もなく、病気に悩まされ、育成率が低下。とても厳しい状況でした。それでも決して諦めることなく試行錯誤して、薬を「使わない」環境を生み出しました。
温度と湿度に敏感な鶏は、四季を通じて快適に過ごせるウインドレス鶏舎でのびのびと育っています。汚染の危険が少ないニップル給水方式で水を与え、床暖房を導入して病原菌の増殖を抑えるなど、高い防疫管理体制で徹底的にコントロールされています。フランス赤鶏は、下処理してくさみを取る必要がなく、そのまま調理できます。この清潔な農場、こだわりの飼料、きれいな水が、くさみが少ない理由です。
当然「使う」ものを「使わない」。フランス赤鶏は、経験を重ねた目で見守られた環境で育てられています。良いことだったらどんなことでも、ひと手間かけて挑戦する!それは、人の食生活を担うアマタケにできることです。
1%未満のおいしさ。
国内シェアわずか1%にも満たない鶏。アマタケは、規模は追わない生産としています。1%未満だからできる良質な鶏を育てることにしたのです。
愛情を込めた料理がおいしいように、愛情をかけて育てた鶏はおいしい鶏に育ちます。フランスからやって来た種鶏から育て、最良の環境を整え続ける。人が安心できる食生活を支える仕事は、人の力が欠かせません。1%未満という数は、知恵や経験をしっかりと活かした生産と商品の提供を、持続していくための数字です。
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