story 06:生産部
ピィーピィ、ピピピ。
チックマスターの仕事をしています。
きちんと消毒され、温度・湿度.床面の温度が確保された鶏舎内に、ヒナを放します。生まれたばかりで水もエサも食べていない小さな小さなヒナたちです。(たまごの7割くらいの大きさです)
ヒナは言葉が話せません。鳴き声をよく聞いて、ヒナが要求していることを判断します。温度が高いのか、低いのか。「お腹すいた」とか、「水がつめたい」とか。目配り、気配りしながら大切に育てます。赤ちゃんを育てるお母さんのような仕事です。
健康な南部どりに育てるため、ヒナにとって一番大切な一週間。私たちは四季を感じながらも、ヒナには暑さ・寒さを感じさせない鶏舎内環境にすることが重要で、苦労します。
冬であれば、ビニールシートを貼ってすきま風が入らないようにしてヒナを入れる準備をし、餌付後の状況をチェック。ヒナの動きを注意深く何回も観察します。
そして、この後ヒナたちを育ててくれる農場の管理者に引き継いで、また次の農場で同じ仕事をします。各農場のスタッフとコミュニケーションを取りながら、私が気がつかない事、わからない事は教えてもらい、良い事は次の農場に生かします。
目標の体重より少しでも上まって管理者にバトンを繋げる事ができた時。
私が一番嬉しい時です。
(生産部チックマスター 熊谷 尚子)